かみあわせ・歯並び

Tooth engagement

咬耗によって変化する咬合面

そもそも、歯の一つ一つの形(咬合面)は、生涯不変ではなく、自然の生理現象として年齢とともに「咬耗(すり減り)」し、微細に変化し続けます。これは経年的に、人間の体が調和を取るための順応でもあります。

そんなシンプルな体のルールがあるのです。

こどもの頃に生えてきた「大人の歯」は、今現在、その時のままではありません。当たり前のようですが、こどもの頃から今日まで、毎日、毎日、ご飯を食べるのに使っています。歯は、自分の体重と同じくらいの圧力を受けながら、とても頑張ってくれているのです。

次第に変化する永久歯の形

こどもの永久歯
大人の永久歯

永久歯の形は、こどもの頃はカドがとがって生えてきますが、身長が伸び、顎の骨が発育し、周辺の筋肉や靭帯の成長とバランスをとりながら、そして常に顎関節と調和をとりながら完成されていき、毎日ご飯を食べるのに使うので、年齢を重ねるごとにカドが丸くなっていきます。そして、その後も歳月をかけて、個人にとって最良の状態が得られるところに落ち着いて行きます。

咬耗という自然現象は、一生を通じて、歯を健全に保ち、美味しくご飯を食べるために、理にかなった働きをしています。

かみ合わせの変化によるリスク

咬耗は、いつも一定に理想的な状態で起こるとは限りません。歯の治療や抜歯、親知らずの生え方、歯周病など歯茎や骨、筋肉の使われ方の変化などに伴い、自覚症状がなくても、歯にとって、ストレスになるようなかみ合わせも存在します。

ストレスの自覚症状がないと通常、放置され、変化の意識もなく、アンバランスが生じている場合は、持続的なストレスがかかり続けることになります。

かみ合わせのアンバランスによる症状

かみ合わせのバランスが悪いと、歯が時間をかけて受ける歯のストレスにより、歯の自覚症状が無くても、しだいに様々な症状に繋がることがあります。

  • 虫歯ではないのにこんな症状が

    歯がしみる/咬むと痛い/歯周病の進行/歯がかける/ヒビが入る/詰め物が取れる/被せ物が取れる/歯が割れるなど

  • 特定の筋肉がこる

    口が開きづらい/顎関節の痛み/肩こり/頭痛/顎の痛み/肩甲骨の痛み/首のこりなど
    特定の筋肉がこることで、血流を滞らせて、様々な全身症状(病気)の原因となることがあります。

  • 表情や姿勢に影響

    表情や姿勢にも特定の筋肉がこることで影響が現れてくることがあります。
    結果として知らぬ間に、自分の習慣(クセ)になってしまいます。

必要に応じて「かみ合わせのバランス調整」

常にリスクを熟知し、考慮しながら、それを回避できるように、個人の現状に応じて、シンプルな身体のルールに基づいて最適に導いてまいります。

あくまでも「必要に応じて」直接ご相談しながら。

私が目指すのは、シンプルに「美味しくご飯を食べられること」です。

※マウスピースのご説明をさせていただくこともございます。